はるさんのツイートより (Tsuchiya Haruko) ありがとうございました。
小林洋子さん× 吉野弘志さん
感極まっていたものが終演後も増幅し続け今溢れ出しました。 トークはホッコリなのに、いざ演奏は大きな激しい世界観へ上り詰めて壮絶な程の凄味で。過去最高に打たれました。
お二人の「今」。今まで小林さんだと思っていた私の中の殻が破けました。奏の響き凄い。
吉野さんのライヴで知ったポーランドの曲もタジキスタン民謡メドレーも、ついに小林さんとのデュオで聴かれました。 新鮮、などというレベルでなく、触発し合う吉野さんとの音に居すくみました。
ポーランド生まれでパリで亡くなったショパンについて書いてある本を読んだのですが、
そこに「ZAL」というポーランド語でしか表せない情緒のことが書いてあります。本来あるべきものがなくなった時に感じる情緒だそうです。
悲しみ、悲哀、悔い、恨みという意味だそうです。
ショパンが帰れなくなり失ったのは祖国。祖国にいたとしても、常に周囲から侵攻されいつも何かにおびやかされ続けています。
しかし決して魂はおびやかされないぞと思い続けてきた、その歴史の中で生まれた言葉のようです。 今日みたいにショパンよりも後の時代だけど厳しい世の中に生きる音楽家の曲、それにも「ZAL」を感じます。
その、何かがこもったその曲に、この二人の感性が無頓着でない、そのことをとても感じました。吉野さん参加の或るアルバムに「音楽には常に「Cry」を持っているように」という言葉があった、そのことも思い出した演奏でした。
今日は、楽しかったとか感激したとかとは違う腹と心の底にドスっとくる演奏でした。 いろんな演奏に出会えて深いです。
小林さんオリジナルも、二人の立場を入れ替えたら素晴らしい変化が。
全体的に、二人の演奏以外の音、オーケストラみたいな音が聞こえてきた瞬間もあり、国立 奏 の響きと二人演奏の力で、全曲のスケールが増してました。 「Turn Circle の二人」再演希望です!
アンコール曲が、あぁ終わってしまう、やだ、終わってしまう、やだ、やだよぉ…でした。また涙出てくる。 いいライヴではなく、凄いライヴでした。おやすみなさい。小林さん、吉野さん、ゆっくり寝てください。
あ、もう一個だけ。坂田明さんのお魚関係のお話を、あの角度から聞けるとは、他には無いことだと思いました。
2022.05.29 国立 音楽茶屋 「奏 」演奏曲目
小林洋子pf 吉野弘志cb
1st.stage
The Deacon(Duke Jordan)
Polskie Drogi(A.Kurylewicz)
A・U・N(Yoko Kobayashi)
花よなぜ紅い(タジキスタン民謡)~天山の春(タジキスタン民謡)
Turn Circle(Yoko Kobayashi)
2nd.stage
1. On rainy days(Yoko Kobayashi)
2. 祈り(Yoko Kobayashi)
3. Time Difference(Yoko Kobayashi)
4. サイラ【吉野さんの秋刀魚】(Yoko Kobayashi)
5. Coin Factory(Yoko Kobayashi)
encore : I fall in love too easily(Jule Styne)
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