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眼科にて

小林洋子

かかりつけの眼科の先生が新聞のコラム記事「音楽家のジストニア」の話をされた。

ここにはもう9年もの間、月に一度通院しているので、

その間には、ジストニアになったり、大病したり、

だからなのかは分からないけれど、眼科先生は難病・大病にも詳しい。

話の内容は、あるギタリストがジストニアの脳神経外科手術を受け、ジストニアの症状は無くなった。

しかし、今までやってきたことも脳は忘れてしまい、まるで初心者、楽器を弾くということ自体そういった意味で困難な状態に.....。

私の場合は外科手術を受けることは選択肢にはなく、ボツリヌス菌投与止まりだったけれど、上記のような例は稀で、手術を受けたほとんどの人は90%改善していることは解っている。

手術やボツリヌス菌投与などについては、医師と相談しながら最終的には自分で選択しなければならない。

手術は頭にメスを入れ、パニックを起こした神経回路を正しく治すといった内容だったけれど、患者が決心するには、相当の勇気もいることである。

脳に梗塞などの病変があるわけでもないのに、頭にメスを入れられる訳だから怖くて当然だ。

でも、患者にとっては、もう手術を受けることを選択するしか道はなかったとも言える。

重いジストニアの症状を抱えたままでいることのほうが怖かったということなのだろう。

胸が苦しくなるような話だった。


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